福岡県飯塚市は4月から、発達障害の傾向を早期に見つけ適切なサポートを受けられるよう導くため、3‐5歳ごろのすべての幼児を対象に、特別診断に取り組む。発達障害は早期発見・療育で改善するケースがあるとされるが、行政支援の遅れや周囲の理解不足で診断が進まず、親が自分を責めたり、子どもがいじめの対象となることもある。こうした試みは全国的にも珍しいという。

 発達障害は先天性の脳障害で、会話や整理整頓が苦手などの特徴がある。適正な支援を「国や地方自治体の責務」とする発達障害者支援法が2005年に施行されたが、「社会にはまだまだ浸透していない」(厚生労働省)のが実情という。

 飯塚市は新年度に予算措置する。計画では4月から臨床心理士を保育園や幼稚園に派遣。個別問診や集団生活での様子を見て判断し症状の程度に応じて療育施設を紹介したり、子どもとの接し方を保護者にアドバイスしたりする。未就園児は家庭訪問で対応する。

 福岡県は1996年から、保護者や各自治体の保健師が寄せる「発達障害の可能性がある子どもの相談」に対応するため、年に6回、専門医や作業療法士による診査を実施。2007年度は464人の乳幼児が受診し、うち22人が精密検査のため専門の医療機関などの紹介を受けた。

 ただ、症状の軽い場合は見極めが難しく、保護者が「(子どもの)発達障害を受け入れたくない気持ちから、受診に行かないケースがある」(飯塚市の保育園関係者)ため、関係者からは診断の早期実施を求める声が上がっていた。

 発達障害などさまざまな障害のある子を持つ保護者グループ「ぽれぽれの会」(事務局・飯塚市)の金子加代代表は「障害に気付かないまま、自分の子育てのせいにしてしまう保護者もいる。早めに知ることで親自身も救われることがある」と話している。

=2009/02/14付 西日本新聞夕刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/77284



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