自閉症児の子育ての現状と、それを支える福祉や教育の在り方を描いた映画「星の国から孫ふたり」が5日から1週間、徳島市蔵本町のシネアルテで上映される。徳島市南矢三町2の森弘子さん(66)=鍼灸師(しんきゅうし)=が、米国と東京を行き来する原作者のノンフィクション作家門野晴子さん(72)と25年来の交流がある縁から、友人らと実行委員会をつくって上映を企画した。自閉症への社会の理解が十分でない中、県民の関心の高まりを期待している。
原作は、門野さんがカリフォルニア州で暮らす自閉症の孫2人に愛情豊かに接する様子をつづった映画と同名のノンフィクションと、その続編の「ギフティッド・チャイルド」。
映画は舞台を日本に移し、米国に比べて自閉症児の支援体制が遅れている現状を描きつつ、理解者を得て成長していく孫2人と祖母との奮闘ぶりを追い掛けている。
メガホンを取ったのは、慢性関節リウマチで車いす生活を送りながら、若者の性や認知症など重いテーマを前向きなタッチで描いてきた槙坪夛鶴子(たづこ)監督。今回も、自閉症児を別の星の住人に例えて温かく見守る原作の味わいを損なわず、力強い作品に仕上げた。監修は、4年前まで鳴門教育大学に勤務していた明星大学(東京)の星山麻木(あさぎ)教授(特別支援教育)ら専門家が手掛け、今秋から全国各地で巡回上映されている。
門野さんの原作を槙坪監督が映画化したのは、介護を題材にした「老親ろうしん」(2000年)に続いて2作目。森さんらは実行委をつくり、同作品も徳島で上映した。
日本では05年に発達障害者支援法が施行され、脳機能障害が原因とみられる自閉症の社会的支援が始まった。しかし、自閉症について「心を閉ざした病気」「育て方や本人の努力不足が原因」など間違った認識をしている人がまだまだ多い。
実行委は「県自閉症協会」や「徳島自閉症児とともに会」など関係団体の協力を得て、一般県民に観賞してもらえるようPRしている。
映画は午前11時、午後1時半、4時、6時半の1日4回上映(5、6の両日は午後4時までの3回)。入場料は千円(当日300円増)。問い合わせはシネアルテ<電088(632)2239>。
引用:徳島新聞
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2009/12/2009_125980626075.html