幼稚園で集会 医療機関など連携重要
発達障害の子を育てる経験や悩みを共有しようと、幼稚園で親同士が集まる動きが広がっている。近年、増加傾向にある発達障害や、医療機関で診断がつかないものの、その疑いがある「境界域」の子の接し方に悩む親たち。初めての集団生活で障害に気付くことが多いことから、県内の幼稚園でも親たちが集まり、活発に意見を交わしている。

いきなりパニックを起こしたり、目標に向かって突進したり。落ち着きが無く、友達同士の遊びに入り込めない-。そんな発達障害やその疑いのある子について、金沢市長町の木の花幼稚園では教職員が個別に相談に応じるだけでなく、毎月親と職員が経験や対処法を話し合っている。

会には小学校に上がった卒園生の親の姿も。約二十人の参加者の中で、市内に住む卒園生の母親(40)は「アスペルガー症候群の傾向がある小学生の長女は融通が利かず、言葉も幼い。友達とかみ合っていない様子を見て、親として立ち入るべきかどうか」と、日ごろ子どもと接する中で感じる悩みを訴えた。

医療機関で診断はつかなかったが、幼稚園でほかの子とのかかわりを見た教職員から発達障害の疑いを伝えられた。「会で同じ幼稚園に子どもを通わせるお母さん同士、困っていることを聞いてもらうと気分的に助けられる。園生活の様子も参考になる」と話す。

会では、家庭で撮影した子どものビデオを持ち寄ったりもする。アドバイザーとして発足当時から携わる言語聴覚士で金城大(白山市)の大井佳子教授は「具体的な子どもの姿を例に話し合い、わが子の障害の理解につなげることが大切」と会の意義を語る。

金沢市額新町の青竜幼稚園でも、昨年から親主体で子育ての悩みを共有する会を月一回開く。参加する親からは「悩みを共感してもらえて気持ちが軽くなった」という声も。一方で、同園にも小学校で障害に悩み、相談にくる卒園生の親が増えた。和田節子園長は「現状は幼稚園から小学校へのスムーズな進学が課題。子どもの状況をふまえた受け入れ態勢が整ってない場合も多い」と指摘する。

幼稚園で広がる親同士の会。発達障害児を多く見てきた大井教授は「境界域の子も含め、発達障害にはいろんなタイプがある。親と教育現場、さらに医療機関も含んで長期的な視野で連携し、支え合う仕組みが重要」と話している。

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ひとくくりに「発達障害」といっても、さまざまなタイプがあるという。「情報があふれる現代だからこそ、その子その子に向き合うことが大切」と大井教授。一筋縄ではいかないのがこの障害の難しさだと感じた。

幼稚園で親同士が語り合う場は、子どもを見つめる時間にもなっている。「話してるうちに元気になるんですよね」と、参加する親の一人。悩みや経験を話すことで、親自身にも心の余裕が生まれている。

引用:中日新聞 http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/toku/genba/CK2010071102000182.html



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