集団生活が苦手だったり、周囲とのコミュニケーションがうまく取れなかったりする児童生徒の増加に対処するため、県は発達障害を含む子どもの発達支援に取り組むプロジェクトチーム(PT)を発足させた。発達障害児の早期発見・支援を図るとともに、子育てや教育環境で課題があるとされる児童生徒の支援強化が狙い。発達障害そのものが研究途上という状況下で、PT事務局の障害者福祉推進課は「部局間連携で実態と課題を整理し、行政として何ができるのか、具体的に検討する」と喫緊の教育課題に本格的に取り組む。

2005年施行の発達障害者支援法によると、発達障害は自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害などに類する脳機能障害で、症状は低年齢で発現すると定義されている。治療法は確立されていない。

初めての場所に行くと不安で動けなくなったり、突然大声を出してしまうなど障害の困難さが目立つが、優れた能力を発揮する場合もあり、周囲から見てアンバランスな様子が理解されにくい。国の調査(02年)によると、通常の学級に在籍する発達障害とみられる児童生徒の割合は6・3%と推計される。

一方、県教育局が県内小中学校の担任教師を対象に実施した04年の調査で、通常の学級で、知的発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒が全体の10・5%(小学校11・72%、中学校7・5%)を占める実態が明らかになった。小学校に入学したばかりの1年生が教室で騒いだり歩き回ったりして授業が成立しない「小1プロブレム」は全国的な教育問題になっている。

PTでは、こうした状況を多面的、横断的に分析し、問題解決の方向性を見いだしていく。保育、教育、医療、福祉の関連部局の職員で構成、発達に課題のある子どもの予防から発達障害児の早期発見や早期支援、教育支援など4段階に分けた部会で検討する。

発達障害は原因がはっきりしない上、保護者が認めたくない▽診断してくれる医師が少ない▽訓練する施設が少ない―といった背景もあり、問題解決へ向け課題は多い。予防法として幼児期に親が目を見て子どもをあやしたり、笑わせる機会を増やすなど、親子の対話を重視する子育て環境の充実、整備を指摘する意見が上がっている。

7月30日のPT初会合では発達障害支援に関するこれまでの経過説明の後、専門の教育相談員や医師らの意見を踏まえ、課題を洗い出していくことを確認。同課は「現場の声を集めながら、9月をめどにテーマごとの課題をまとめ、具体的な支援策を検討していく」としている。

引用:埼玉新聞 http://www.saitama-np.co.jp/news08/21/03.html



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