鴻巣市在住の相田大希(ひろき)さん(25)のポスターが、第95回記念二科展のデザイン部門で入選した。同展での入選は5回目。幼いころから自閉症を抱え、コミュニケーションをとるのは苦手だが、母英梨子さん(58)は「絵を通じて、社会との距離が縮まった気がする」と話している。
作品は薄いピンク色のソファに腰掛けた白と茶のぶちの猫など3匹を描いた。相田さんの作品は、水性サインペンを何色も塗り重ねる画法が特徴。今回は、約20色を使い2日間で仕上げた。英梨子さんとともに「Bokutomo hanasi siyouyo(僕とも話しようよ)!」と題名をつけた。作業所に通いながらペンを握る相田さんは入選を聞き、「良かった」とはにかんだという。
絵との出合いは中3。運動会の練習を嫌がり教室に残った相田さんに「教壇のナデシコを描いてごらん」と担任の先生が声をかけた。その後クラスメートらが「この花を描いて」と、庭や道端に咲く花を持ってきてくれるようになったという。その年は200枚以上の花の絵を描いた。
02年に全国高校生美術祭に初めて出品した「つると花」は秀作賞を受賞。青やピンク、赤などで鶴を描いた。相田さんは、単調な灰色の石でさえ、赤や黄など多様な色で彩る。英梨子さんは「絵を見ることで、大希のぬくもりを感じ、さまざまな思いを知るようになった。賞にこだわらず、自分のペースでゆっくり描き続けられたら」と話している。
相田さんの作品は、国立新美術館(東京都港区六本木)で、13日まで開かれている「二科展」で展示されている。
引用:毎日新聞 http://mainichi.jp/area/saitama/news/20100910ddlk11040164000c.html